みなさん明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
今回の話題は少子化対策に何が有効なのかとし、ユニバース25というネズミの楽園実験をご紹介いたします。
食料や住居、安定した室温環境、外敵がおらず、無菌状態を人工的に維持した場合、ネズミの数は増加し続けるのか、その研究結果をのぞいてみましょう。

政府がお金を配って、自由なお金が増えれば子供は増えるはずや!
僕のような考え方が正しいのかを間接的に知ることができます。
実験条件
1棟256部屋のマンションが立ち並び、真ん中には遊び場の公園、ショッピングモール(餌やり場)とまさに都市型の街が完成した。餌と水は絶えず供給され、気温も一定に保たれ、菌も繁殖しない無菌状態です。ネズミ男女8匹からこの実験を開始しました。
55日周期で2倍になり、315日目には620匹となりました。
第2フェーズで、3代目には強いオスには子供がおり、弱いオスには子孫がいなくなり、行動シンクの兆候が見られた。
第3フェーズでネズミが最大の2200匹まで増えた559日目、それまで16の区画に自由に住んでいたネズミ達が突然、一つの区画に集まるようになった。餌場もいくつとあるのに、同じ時間に集まり奪い合うようになりました。
楽園状態になり、本来の野生面よりも社会面を気にするようになり、同じ時間に食事をとることが共同体として認められる大事な行動となったのです。

人間も都会に集まるけど、便利とかじゃなくて、社会的ステータスとかそういう意味合いが大きいとネズミを通すと自覚しますね。だってどこでも同じ環境でも社会的になると密集し始めるということは社会動物の本能でもあったのですね。

最初に狂うのはオス
オスは行動障害を起こすパターンは、2200匹になり、数が増えなくなるターム。真夜中の皆が眠った後のみ食事をとる引きこもり行為や過活動を起こしたり、育児放棄したりします。これを行動シンクと名づけます。これも数が2200より減り、増加に向かうと通常に戻る。また2200に近づくと行動シンクを起こす。これを繰り返します。
なぜ「行動シンク」を起こすのか?
自然界では起きないが、整った、外敵から守られた生活環境になると、動物は社会的になり、ストレスを抱えても別の集落に移動することはなく止まり、高ストレス密集状態となります。
つまり人工的な環境に近づくと、人間以外の動物も本能的ではなく、社会的に活動することが発見された。環境に従うしかないのです。
やがて社会が乱れても、行動シンクが起きても別の集団には移動できず、殺し合い、犯しあっても環境に従うしかできなくなっていた。

日本人がとかではなく、社会的になると罪を犯してでも環境に従うしかないとは。。
アルファオス、ベータオス
次第にオス同士が争うようになり、一番強いものがハーレムを築くようになった。
本来であれば負ければ遠くに行くが、逃げ場がないので、敗者同士で噛み合い、行動シンクが起きた。また密集しているので、王も安泰ではなく、常に挑戦者が狙っている状態となった。
やがて王の座を狙うオス(アルファオス)は全体の1/3で、残りの2/3(ベータオス)は挑戦できなかったか、元々狙っていないのか、誰ともコミュニケーションを取らず、引きこもり始めた。また、部屋が開いてるにも関わらず、なぜか彼らは巣もつくらず道で寝るようになった。

真っ先に思い浮かんだのは東横キッズですね。誰ともコミュニケーション取らないわけではないですが、ある意味で「社会的な外面」を捨てて、我々から見ると若くして世捨て人みたいな印象がありますからね。これも自然の原理の一つだと。
ベータオスの行く末
ベータオスは引きこもっているが、性欲が湧くと求愛の仕方を知らないので、メスの後ろをつけたり、弱いオスや子供のメスを襲ったりと自分よりも弱い相手にマウンティングするようになった。
またメスも密集によるストレスで、育児放棄するようになり、第3フェーズ半ばまで進むと全ての子ネズミが育児放棄される状況となった。小鼠の死亡率は90%となりました。

人間は1段階賢いと思い込んでいる僕は、育児放棄しないために「そもそも産まない」と判断しているかも。これが人口減少の1つなのか、そうじゃないのか。
第4フェーズ 死
実験開始から3年後、2200匹をピークに減りはじめ、122匹まで減少しました。
ネズミは長寿命化しており、その頃には争いもなく、ただ食べて毛繕いするだけの生活を送ります。
生殖を行わなくなったため、オスもメスも以前のような傷跡はなくなり、十分な栄養とこまめな手入れで毛並みはツヤツヤとしています。他人に興味がなく、自らの毛繕いだけで1日を終えます。彼らには闘争も愛情も何もありません。

僕は年末年始インドネシアの田舎にいたのですが、山道とか裸足とか木登りするので大人も子供も傷だらけで、日本人見るとみんな綺麗だなと思いました。他人に興味なくなるまではないですが、一人の時間を大切にする人は増えてますよね。インドネシアの田舎では一人飯は絶対起こり得ないですし、この面は日本は進んでいるかもしれません。
終焉
920日目に最後の出産を確認し、1780日目で最後の1匹が死亡し、ユニバース25のネズミは絶滅しました。
そして誰もいなくなった
衣食住が満たされ、生活のストレスが全て取り除かれた社会では、誰もが自分だけしか愛さなくなり、ビューティフルワンとなり、社会のルールは全て失われました。
凶暴なアルファオスの居るせいで繁殖活動が行われなくなったかもしれないと思い、さっそく次の実験に移ります。
ビューティフルワンのみの安全な世界でユニバース26
凶暴なアルファオスの原因で繁殖活動が行われなくなったのであれば、第三者に暴力を振るわないビューティフルワンのみで構成された巣でもアルファオスが誕生するのか?の実験を行いました。
結果は、繁殖活動に一切興味を持たず、子孫が生まれなかった。他人に興味がなかったのです。
彼らは大事に育てられたのではない、放置されて、社会性を学習できず、どうすればいいのかわからなかったのです。

親もスマホに夢中でコミュニケーションとらなかったり、怒り方をわからず放置する家庭もありますからね。逆にここまできてしまうとどんな子育て施策も全く意味をなさない段階になってしまいますね。
人間社会も同じ
ネズミは1つの空間で12匹を超えると行動シンクを起こす。人間もネズミのような行動シンクを起こすマジックナンバーがあるかもしれない。
資金援助は子育て支援に意味がない
人間も高密度になると行動シンクを起こすのであれば、少子化対策として資金援助は意味がありません。
衣食住、無菌、十分な食事とスペースがあってもネズミたちは行動シンクを起こしました。そして、ネズミたちは交尾をやめてビューティフルワンになりました。
この結果から、給料が上がれば、食事が十分にあれば、皆結婚し子供を産むというのは間違いである。
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