レンタカー屋での話
プロペラ機に揺られてたどり着いた、憧れの屋久島。会社から3連休と言われて2日後に決行したこの度はうまく行くのか、そんな期待と不安を胸に屋久島の地に足を下ろした。
空港に着くなり
イチろくさん、こちらですよ!
プラカードを持ったレンタカー屋の店主が向かい入れてくれた。
あんたラッキーよ、台風が来るっていうからみんなキャンセルしちゃって、ウチのレンタカー借りれるんだから
そういえばニュースで奄美大島付近に上陸したなどのニュースがあった気がする。
だから今日のフェリーも全部止まっちゃって、飛行機も来ないと思ってたけど、来ちゃったから私負けちゃったじゃない〜
賭け事でもしていたのだろうか、お客の目の前で飛行機が来て残念がるのもよく分からないが、心の距離が近いような気がした。
屋久島は鉄道がないから、基本みんな車をレンタルするんだけど、普段運転し慣れてない人が多いからよく縁石に乗り上げて傷つくのよ。大手だとわかんないけど、ウチは個人でやってるから別に傷あってもそのままにしてるから。どうせ今日台風だし、傷ついちゃうけど別に請求したりしないから。
傷は多いが、安く借りられるのであればありがたい。もっといえば、傷ついている車の方がこちらの心理的にも楽である。合理的な経営方針な気がする。
動いて帰って来れたらいいから。でも自走できなくなった時は、さすがに請求するからね!
なんだかこの人とは自分の感性と合いそうなので、今回の旅行プランの話をした。
- 2日前に思いつきで来て、あまり屋久島のことは詳しくないこと
- 3日間でもののけの森と屋久杉は見たいこと
- トレッキング経験はないこと
この3点を伝えると
今日もののけの森の白谷雲水峡でトレッキングの要領を得て、最速11時間かかる屋久杉に挑戦するか決めたらいいんじゃない?無理とは言わないけど、その日程だと疲れて帰るだけだよ。
なんともごもっともなご指摘である。都会から離れて自然に癒されに来たはずなのに、この日程だと疲れに来ていることになってしまう。
フロントで悩んでいると
早く白谷雲水峡に行きなさいよ!山の中は暗くなるの早いし、遅くとも15〜16時には山から下山しないといけないんだから!
実際にトレッキングしてみてから明日以降のことは考えよう。その店主が勧めるまでに、僕は急いでハンドルを切った。
到着時刻15時からの白谷雲水峡
先ほど「15時には下山」と聞いていながら、15時少し前に白谷雲水峡に到着してしまった。車も2大観光地と名高い場所であるのに、かなり少ない。もう帰路につく時間なのだろうか。
受付のおじさんに
え、今から入るの?どこまで行く気?
もののけの森を見たくて来たのですが。。。
え、今から?台風の影響で川も増水してるし、18時半前に中継地点に行けなかったら、冗談抜きで引き返して来てね。
通常どのくらいかかるんですか?
平均的な人で4時間かな
これはさすがに無理じゃないか。落胆の色を見せていると
このコースの太鼓岩まで行かずに、苔むすの森で引き返すなら、、、、ギリ?
迷っている時間はない、感謝を告げ、足を前に進めることにした。
整備されていない道の厳しさを知る
みなさん、ツルツルの岩を登ったことがあるでしょうか。私はありませんでした。ほんとスタート10分ほどで、大きな難関スポットに巡り合ってしまった。子供は元気に駆け上がっていく。こんなところで躓いている場合ではない。岩にしがみつくようにして、駆け上っていった。
そこから中継地点までは、整備されている道ではあったが、到着した時刻は16時半。引き返しの目安時間の予定時刻よりも30分遅い。これ以上険しい道になるのであれば、続行は困難に思えるし、何より初日である。明日の屋久杉が本番であるのならば、今日は早めに帰って休むのも戦略の一つではなかろうか。
今日はここで切り上げよう・・・
そう思い、引き返すと、まだ空は当然明るい。どこか別のスポットでも拾うか、そうなことを考えていると、
どんな強行日程も突き通して来たのが僕の旅行のスタイルじゃなかったのか?目の前にあるスポットは見過ごしていいのか?
そんな自問自答をしていると、自然と登山方向へと足が進んだ。
暗くなると言われている18時半にこの中継地点に戻って来れれば、なんとか帰れるだろう。
そんな甘い見積もりであるが、僕なりの安全策を講じて、行けるところまで足を進めることにした。
本日はこの辺で。それでは又又六。良いお年を〜〜
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