当ブログ初の物語調・小説チックな旅まとめ作品に今回は挑戦したいと思います。今までのアメリカ編とは異なり、写真などでなく、文字で情景を思い浮かべながら読んでいただけると嬉しいです！
※本物語は実話を元にしたフィクションです。また、昨年できた新たに山手線に誕生した「高輪ゲートウェイ駅」ができる前の物語になります。
きっかけ
大阪から東京観光をしたいということで、とある２人の青年が訪れることになった。条件は「お金がない」。東京観光は初めてだと言う者もいた。東京観光にはお金もかかるし、電車もよく使う。どうすれば電車に乗る数を減らせるか考えた結果、
山手線を一周歩けば、東京の名所も観光できて、電車賃も減らせるんじゃない？
そんな思いつきを口にしたことがトントン拍子で話が進み、８月の真夏に山手線１周の旅が始まることとなった。
登場人物
松：この旅の企画立案者。関東住み。彼の思いつきで振り回された事例多数。
橋：この旅のカメラマン担当。ちょくちょく関東に来ているが、完全に知り尽くしているわけでは無い。松との旅は何度か親に反対されている。
宮：初東京観光でかつマップ案内担当。なぜこの配置になってしまったかは後で説明する。基本的に明るい性格だが、寝起きは・・・。
はじまり
東京駅スタートで集まった３人。スタート初回から皇居方面に向かってしまった。まるで勉強をしようと机に向かってすぐにSNSアプリを開いているような姿である。これが彼らの旅のスタイルなのか、そもそも本当に山手線一周する気があるのだろうか。
１駅目
なんとか皇居観光が終わり、有楽町駅に向かって歩き始めた。ものすごく近い距離だった。カメラマンが感想を聞くも駅のカップルを嘆くのみ。何をモチベーションに彼らは歩いているのだろうか。
２駅目に向かう途中で
３駅目に向かう途中一人が疑問に感じた。
山手線って何駅あるの？
２０駅くらいじゃない？
待て待て。山手線を歩く前に事前調査は全くしていなかったのか？２０じゃなくて２９駅（現在３０駅）である。企画立案者すら把握していない。この旅は本当に大丈夫なのか？
２駅目
２駅目に着いて気がついた
３人で写真撮ってないね
どんだけ計画性がないのか。新橋駅近くのビックカメラで調達することになった。店員さんに聞くと全く違うところに案内された。
こんなのウチでやったらクビだよ！
どんだけ彼らのバイト先は厳しいのだろうか。闇が深そうなのでこれ以上ツッコむことはやめておいた。
自撮り棒買ったのに・・・
４駅目の田町駅に着くや否やすぐ、次の品川駅に向かうことになった。買った本人が
写真撮影しなくていいよ
と言ってしまっている。全駅周ったという記録は残す気はないのだろうか。そして誰も反対しないほど、逆らえない雰囲気でもあったのか、それとも皆が歩くこと以外に興味がなかったのだろうか。
品川駅見つからず
品川駅周辺に到着したものの、駅っぽいところが見当たらない。完全なオフィス街に来てしまった。５駅目にしてもう駅に寄ることすら諦めてしまった。
かなり疲労も溜まったらしく、かなりお疲れモードである。無理も無い、８月の猛暑に駅が見つからない、そしてゴールがどこにあるのか、どのくらいの疲労を伴うものか検討がつかない旅なのだから。
疲れすぎたのか、空想のアイドル話で盛り上がっている。ネーミングがみな昭和チックであることから、彼らは時代に乗り遅れていることが容易に想像できる。
水も出ない
公園で少し涼むことにした。水分補給が重要であるので、水飲み場にいくと、どの水道からも水が出ない。水は買えということなのか。資本主義の恐ろしさ・厳しさを改めて痛感した。
大崎で案内人交代
大崎でやっとこの旅初の水分補給を行なった。あまりにも疲れすぎていて、グッタリしてしまっている。そして地図案内が東京案内をすると言った主催者から、ゲストに移行した。これは、品川駅に辿り着けなかった責任からである。ホストとしてせめてもう少しくらい頑張って欲しかった気持ちもある。
８つ目の駅五反田
疲れも回復し、五反田にはオリジナルソング「GOTANDA」を歌いながら駅に向かった。人混みの中恥ずかし気もなく歌っている。羞恥心がないのか、疲れすぎてリミッターが外れてしまったのか。そのどちらもなのかもしれない。カメラマンは恥ずかしがっている。彼にこの旅のモラルは委ねられている。
目黒でカメラマンもついに
次の目黒ではカメラマンもノリノリで歌っている。この瞬間この旅でストッパーとしての役割を担えるものがいなくなった。もちろん２人には歓迎されていた。世間的にはどうかは疑問である。
恵比寿のデートスポット
恵比寿は服装がエレガントで今までの街の雰囲気と全く違う。完全に浮いてしまっている。デートスポットも遠目で見るだけで近づけなかった。明らかに我々の格好、そして汗の量ではその場の雰囲気を壊してしまう。懸命な判断であった。
疲れのピーク
東京観光に初めて来た人がテンションが上がるスポットの一つ、渋谷。しかし、今まででかつて初めてが、ここまで疲労困憊の中訪れた人がいるだろうか。完全に地面を見ている。そしてこの瞬間、当初の目標の１日目に池袋は不可能と悟った。
松竹梅解散の危機
松竹梅という松と橋が中学時代に所属していた、AKB 48の「会いに行けるアイドル」に対抗した、「行ったらいるアイドル」をコンセプトにトイレで活動していたアイドルグループである。そのメンバーの１人が山手線一周には参加せず、女の子と海に行っている報告を聞き、クビになることが暫定的に決まった。そして新メンバーも発表された。
本日はここまで！渋谷駅で10/29を迎えたのだが、果たしてこのペースで２日で一周することは可能なのか、途中で諦めてしまうのか？次回作乞うご期待です！！それでは又又六！！
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